『笑山会』例会
橿原市今井町フォトレポート1→
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5月の例会で、奈良県橿原市今井町を散策して来ました。

近鉄大阪線の大和八木駅から我々は、近鉄南大阪線の橿原神宮前駅まで歩き神武天皇畝傍山御陵や橿原神宮のお参りをしてきましたが、ここでは今井町の町並みだけご紹介します。

町の形成は、1500年代から始ったとみられ、民家で重要文化財に指定されている建物が、何件かあります。
これ程良い状態で、1600年代から1800年代に掛けての民家がまとめて見られる地域は珍しいと思います。それだけに所有された方が努力して維持管理されてきたのだと思いますし、現在も町の景観に合わせた形で復元工事に協力して町並みを残そうとしていることが新しくされた建物からも判ります。

称念寺(しょうねんじ)は、江戸時代初期に再建された浄土真宗のお寺です。近々、5億円の予算を掛けて復元工事が行われるそうです。

当日(5月20日日曜日)は、“今井六斎市”開催中で大変賑やかでした。

もし興味があって行かれるのでしたら大和八木駅にも観光案内所はあります。
八木西口駅方面から行きますと、今井町の入り口付近にも観光案内所がありますのでどちらかで、今井町のマップを貰われたらいいでしょう。

町並み拝観に行かれて見せていただけるのは、民家ですから相手の都合もあると思いますが、高木家住宅・音村家住宅・上田家住宅などが見せていただけると思います。

電線やテレビアンテナさえ無ければ、本当に江戸時代の町に迷い込んだかの様な雰囲気の味合える地域です。

500年残って来た町並みが、今後も民間の力で持続して行けるかは、難しい問題の様に思います。町並みは、寺や寺院や城や庭園の様な文化的施設ではありません。生活する場です。
その場所を生活しながら、維持していくには町全体が、経済力を持っていないと大変です。
全国で村おこし運動が色々な形でされていますが、それらの活動は収支が合ってさらに残らなければ、予算化(引き当て・積み立て)出来ません。
生活スタイルは既に変わっていますし、人心も変わります。
奈良には、寺社仏閣が沢山あります。現在は、宮大工を始め、有能な職人の沢山いる地域に違いありませんが、我々が、身近な問題として感じている職人と職人の技術を今後確実に伝承していけるかと言う問題も含めて、500年残った町が今後50年残ることすら、難しい事の様に思います。

今なら今井町で、そんな町並みを堪能できます。古い町家を活用した和風喫茶も在りますし、美味しいお酒と醤油もあります。帰りに少し足を伸ばせば、緑豊かで荘厳な、橿原神宮にもお参りできます。

古都をこんな散策で楽しんでみても悪くないと思います。

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2007.5.28