I市のM様宅の補修工事をさせて頂いています。
この建物は、I市の民家として指定を受けていますが、築年数はM様のお父様にお聞きしても判然としません。恐らく、200年前後前ぐらいの建物だと推定されます。
今も構造はしっかりしていますし、何よりも我々の身近なところでこれ程の規模の民家が受け継がれて良い管理状態で現在に至っているのは喜ばしい事です。
古いお家というのは、ここで代々生活をしてきたと言うその家庭の歴史も有ります。
現在の当主のご夫妻も80代になられ、ご子息の一家と同一敷地内で暮らしておられます。
当り前の事ですが、先代のお父様もお爺様も代々生活をされたお家です。
改めてなぜそんなことを云うかと言いますと、そんな家が我々の周辺に意外に無いからです。家は、消耗品ではなくそんな風に累代大切に引き継がれ使われていくのが理想です。誰の理想かといいますと、造る側 建築屋の理想です。
このM邸の様に日本の民家は、定期的に手を加え補修管理して行けば、何代にも亘って使えるものです。生活習慣や生活スタイルは、時代によって変わって行きます。外観の古いM邸にも風呂場や台所は、現代風に変わっています。
M邸には何代にも亘って幸せに続いてきた家の風格が感じられます。
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