10月の大阪情勢判断学会は、「郷土史から学ぶ脳力開発と情勢判断」と題して一泊セミナーを行いました。
池田の郷土史研究家の中岡嘉弘氏から
「池田は、現在は指折りの植木の生産地ではありますが、江戸時代は、徳川家康から朱印の“禁制状”をもらい江戸送りの酒は、池田が独占していたと」興味深い池田の歴史のレクチャーを1時間半に亘って受けました。
「呉春」は、現在池田に残る清酒の銘柄の一つです。
衰退後は、池田の酒蔵の職人が灘に移り、現在の“灘”があるそうです。
北大阪にとって現在の池田の経済的規模は、それほど大きくありませんが、江戸時代にはこの周辺地域が最も栄え、そんな歴史的背景からか阪急電鉄の創業者小林一三氏も長い間、阪急の本店を池田の地に置いていたそうです。
阪急は、現在川西市になっている能勢電の乗換駅と阪急百貨店の進出も池田を希望した時があったそうです。
翌日の朝、関西花の寺第12番久安寺に行きました。
このお寺は、725年行基菩薩により開創、天長年間に弘法大師により再興、久安元年(1145年)賢実上人が、楼門・金堂・塔・坊舎などの伽藍を建立し「久安寺」と称するようになったようです。
このお寺の境内は、お庭もなかなか立派なのですが、墓地公園を経営されていて仏舎利塔や薬師堂の近代的な建物もあります。
その霊園からサンロイヤル池田バードヒルズという分譲のマンションが見えています。
墓という前世人の住居と生活の場である現世人のマンションが向かい合っていて住環境は悪くないと思いますが、電車の駅からは離れていますので現世の人にとって交通
の便はそれほど良くないと思います。
余野川の谷筋にあり山に囲まれ宗教施設としては、車さえ使えば現在は絶好の場所です。
千里から久安寺に行くのは、箕面有料道路(国道423号線のバイパス→箕面
市萱野〜箕面市止々呂美7.2km)が開通したお陰で、普通
車で片道600円は掛かりますが大変近く感じます。
このお寺に伺って、一般の拝観料は400円ですが、施設といい庭の手入れといい良く行き届いています。これだけの敷地の寺ですと、掃除や緑の管理は大変です。
私が鹿児島の最福寺に暫く居た時も、日課は掃除でした。
僧侶にとっても掃除が一番の修行だと思いましたが、今のように落ち葉の季節になりますと掃いた尻から落ち葉で全くどこを掃除したのか判らないような清掃の日々を毎日繰り返していた記憶があります。
我々情勢判断学会の参加メンバーは、それから能勢町長谷の棚田や野間の大ケヤキを見学に行き、最後は再び池田に戻り
池田市西本町6-17【・営業時間10時30分〜19:00まで・火曜日が定休日・TEL0727-51-3644】にある“吾妻”にうどんを食べに行きました。
このうどん屋さんは、創業天治元(1864年)だそうです。
我々は、ここの名物である“ささめうどん”650円を全員で食べました。
生姜風味の薄味あんかけだしの細麺です。
知るは楽しみ、食するも楽しい充実の2日間を北大阪近郊で過ごしました。
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